コラムcolumn

タックスヘイブン対策の課題

租税回避を行う企業は、タックスヘイブンのペーパーカンパニーに、「支払い」の形で資産を移します。それにより、企業から移された資産が一時的に帳簿から消えるので、本来、掛けられるはずだった税金から逃れることになります。こうしたやり取りは第三者が知ることはできず、自国の税務当局でさえ調べる術がなかったわけです。ペーパーカンパニーに移された資産は、出所が分からないお金となるので、自由に使えるタックスフリーの資産となります。
タックスヘイブンとなっている国の多くは、自国の産業がない弱小国で、何もしなければ衰退の一途をだとります。そこで、税金をなくすことで海外の企業や資産家の資産を誘致し、国内の雇用につなげようとしているわけです。その代表的例が、モナコ公国やケイマン諸島、そしてバハマのような国となっています。こうしたタックスヘイブンの実態は、国境を越えた僻地という特性もあり、今回のパナマ文書流出事件が起こるまで、明らかにされていませんでした。今回の事件をきっかけに、先進諸国では国際税務の見直しを含め、国境を越えた税金対策にとり組み始めています。