FAQQUESTIONS

各種手当の種類

Q1海外駐在員に対する各種手当の種類

海外駐在員を多数送り出しているグローバル企業の人事担当者によると、海外駐在員に対しては、様々な名称の手当を付与しているということでした。
海外駐在員に対して支給する手当として、どのようなものが考えられるでしょうか。

A. 海外勤務者に支払う手当としては、「海外勤務手当」「ハードシップ手当」「住宅手当」「単身赴任手当」等があります。

海外勤務者に支払う手当の種類

海外勤務手当、ハードシップ手当、家族手当など
海外勤務者に対しては、基本給のほかに、各種の手当を支給することが一般的です。
代表的なものとしては、「海外勤務手当」「ハードシップ手当」「家族手当」「住宅手当」「単身赴任手当」等があります。
別建て方式」「購買力補償方式」「併用方式」では、海外基本給の決定方式について説明しましたが、海外給与総額のうち、基本給の占める割合は、通常、その半分以下に過ぎず、各種手当の金額が、海外給与に大きな割合を占めるといっても過言ではありません。

Q2各種手当 〜海外勤務手当〜

「海外勤務手当」の趣旨と、その支給水準、支給通貨について教えてください。

A. 海外勤務手当とは、海外勤務に伴う苦労や不便を金銭で補償するための、いわゆる海外に対する奨励金をいいます。支給水準は各社各様で、支払は、海外勤務者の日本の口座に円貨で支払うケースが多くなっています。

1.設定根拠・留意点

海外勤務に対する奨励金
海外勤務手当とは、海外勤務に伴う奨励金として支給する手当です。
(「海外勤務も国内勤務の延長」と考える企業では当該手当は支給していません。)
傾向として、購買力補償方式(「購買力補償方式」参照)を採用する企業は、家族手当はない代わりに、海外勤務手当を支給しています。逆に別建て方式(「別建て方式」参照)を採用する企業は家族手当は支給するものの、海外勤務手当を支給しないケースもあります。また、海外勤務がごく当たり前という認識の企業については、海外勤務手当は支給しないケースもあります。

2.支給通貨

海外勤務者の給与口座に円貨で支払われるケースが多くなっています。

3.税務上の留意点

海外勤務手当を円払いで日本の口座に振り込んだとしても、当該手当は、海外勤務に対する対価のため、勤務地国で必ず納税する必要があります。

Q3各種手当 〜ハードシップ手当〜

「ハードシップ手当」の趣旨と、その支給水準、支給通貨について教えてください。

A. ハードシップ手当とは、生活環境の激しい地域に勤務する駐在員への慰労金として支払われるものです。本書で取り上げている東南アジア4か国のうち、ハードシップ手当の支給がほとんど行われていないのがシンガポール、支給する企業としない企業に分かれるのがタイとなります。インドネシア、ベトナムについては、ハードシップ手当を支給する企業が多くなっています。

1.設定根拠・留意点

生活環境の厳しい地域に勤務する駐在員への慰労金
日本と比較して、生活環境(治安、気候、食生活など)が非常に厳しい地域に赴任する社員に対して支給する手当です。通常、各種手当の金額はいったん設定した後、それほど頻繁に変更することはありません。
とはいえハードシップ手当をいったん設定したまま、まったく変更しないと、現状では、かなり生活環境がよいにもかかわらず、従前の水準で多額のハードシップ手当を支給しているケースもあります。生活環境は毎年変化していますので、他の手当以上に、ハードシップ手当の水準は、数年に一度は見直すのがベターでしょう。

2.支給通貨

海外勤務者の給与口座に円貨で支払われるケースが多くなっています。

3.税務上の留意点

ハードシップ手当を円払いで日本の口座に振り込んだとしても、当該手当は、海外勤務に対する対価のため、勤務地国で必ず納税する必要があります。

Q4各種手当 〜単身赴任手当〜

「単身赴任手当」の趣旨と、その支給水準、支給通貨について教えてください。

A. 単身赴任手当は、家族を日本に残して海外赴任する社員に支払われる手当です。「留守宅手当」と呼ばれることもありますが、その場合、家族全員が赴任している場合でも「社会保険料見合分」を留守宅手当という名称で支払っているケースもあります。

1.設定根拠・留意点

国内残留家族生活費相当分として支給
一部又は全ての家族が日本国内に残留した場合に支給される手当であり、ほとんどの企業で支給しています。この手当は1つの家族が日本と海外で別々に暮らすことにより発生する住居費や生活費などの増加分を補うために支払われます。
国内の単身赴任者に対しても「単身赴任手当」を支給している場合は、その金額を参考に決定するのも一つの方法です。本書で取り上げた4か国のうち、家族帯同者にとって住みやすいのはシンガポール、タイ(バンコク周辺)といえるでしょう。

2.支給通貨

海外勤務者の給与口座に円貨で支払われるケースが多くなっています。

3.税務上の留意点

単身赴任手当を円払いで日本の口座に振り込んだとしても、当該手当は、海外勤務に対する対価のため、勤務地国で必ず納税する必要があります。

Q5各種手当 〜住宅手当〜

「住宅手当」の趣旨と、その支給水準、支給通貨について教えてください。

A. 海外勤務者の現地での住居費は会社がその全額又は一部を負担するのが通常です。一部負担させる場合、「定額を負担させるケース」が考えられます。ちなみに国によっては、会社が直接支払った家賃については、非課税扱いとなる場合があります。

1.設定根拠・留意点

社命により海外で居住するのであるから、できるだけ安全な場所を確保すべき
住宅費用に関する考え方は各社各様です。安全性や本人及び帯同家族の利便性を考慮して、家賃の高さには目をつむっている会社もあれば、どうしても日本における家賃相場を意識してしまい、できるだけ安い(しかも複数の単身赴任者を1つのアパートに居住させる等)に居住させるケースまで様々です。しかし、見知らぬ土地で唯一ほっとできる場所である住居については多少の金額の高さに目をつぶり、海外駐在員本人及び家族の納得いくところを選択してもらう方が本人のストレスも小さくなり、結果的に仕事の効率もあがります。

2.支給通貨

現地でかかる費用なので、現地通貨で支払われますが、会社から不動産会社に直接支払うケースも少なくありません。